| アジア現地パートナーとの関係強化
初出:『グローバルマネージャー』Tips
for Readers, 2002.11 Vol.11, 国際ビジネスコミュニケーション協会
| Q |
将来の現地化を視野に入れ、信頼できるパートナーとしてアジア現地マネージャーを育成する上で重視すべき点、報酬アップ以外のモラルアップ法について教えて下さい。
質問者:日本シイエムケイ株式会社 管理本部人事部ゼネラルマネージャー 池田猛氏 |
相手を信頼することに勝るモラルアップはない
現地マネージャーの中には、「将来の現地化を視野に入れ…」という言葉に無力感を覚える人たちがいることを、まず知る必要があります。これほど頑張ってきたのに、現地化はまだ「未来形」なのかと。これがモラルダウンの根本原因です。「信頼できるパートナーとして育成する」方法は、相手を本当に信頼することです。実務能力や経験が劣り、価値観も大きく違う途上国の人達を、現実にどう信頼し経営に参画させるのか。これを自問することがモラル問題の核心です。
アジア現地マネージャーのモチベーター
最近私が現地管理層に行った調査では、帰属欲求、認知欲求、共有欲求、成長欲求、創造欲求の五つのモチベーターと、「意味を伝える」「成功へ導く」「場を共有する」「率いる相手を尊重する」「自分との違いを受け入れる」という「対話型リーダーシップ」の重要性が浮上しました。心理学者のマズローはモラルについて「金銭的報酬が重視されるように見える場合もあるが、その場合も金銭自体の機能が重視されているのではなく、愛や賞賛、尊敬を勝ち得る、地位、成功、自尊心の象徴として(金銭が)重視されることが多い」と語っています。モチベーションはスキルではなく感情の世界です。
社長も泊り込む「対話ミーティング」を実施すべし
最後に処方箋をと言われれば、社長以下の幹部が、現地マネージャーと「泊まり込みで議論を重ねる」ことだとお答えします。これほど強く相手への信頼を伝える方法はありません。質問への答えは、相手の心の中にあるものだと思います。
「グローバル・リーダーシップ・コンピタンシー研究」などの情報は、同協会内GHRD推進室のホームページから問合せして下さい。研究成果は03年度のASTDでも発表されました。
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